ユニット紹介 UNITS
ユニット紹介 Units
データサイエンスセンターは、データマネジメントユニット、データアナリティックユニット、デジタルヘルス・AIイノベーションユニットの3つのユニットから成り立っています。
データマネジメントユニットは、臨床データマネジメントを中心とした「データを創る」ことをミッションとしており、データアナリティックユニットは医療統計学および機械学習の利活用を目的としており、「データを活かす」ことをミッションとしています。また、デジタルヘルス・AIイノベーションユニットは、ICT/IoT技術の医療分野への応用を目的としており、「データを創る・活かす」の両方に関して次世代情報技術を利用することをミッションとしています。
データマネジメントユニット Data Management Unit
データマネジメントユニットでは、RWDの臨床データマネジメント業務、アカデミアにおけるCDISC標準の活用、臨床データマネジメントにおけるDX化等に取り組んでいます。また、学内におけるREDCapを活用するための活動も行っています。
RWDの臨床データマネジメント
学会等が実施しているRWDのデータマネジメントを受託しています。そこでは、SS-MIX2 Agentを用いて電子カルテ情報をEDCに自動収集するシステムを用いています。
CDISC標準の活用
企業治験では、CDISC標準に準拠した臨床データマネジメントが一般的に行われています。一方で、アカデミアで実施される臨床試験では普及しているとはいえません。
データマネジメントユニットでは、アカデミアにおけるCDISC標準の普及に努めています。
臨床データマネジメントを「科学する」活動への貢献
医療統計学(Biostatistics)は学問として広く認知されています。一方で、臨床データマネジメントは、臨床研究において重要であることが知られているものの、「科学(science)」としての認識は十分に普及していません。
データマネジメントユニットでは、国際団体であるSCDM(Society for Clinical Data Management)の活動に協力するなど、臨床データマネジメントを「科学する」ことに協力します。
臨床データマネジメントのDX化
臨床データマネジメント業務では、すべての研究に共通の業務、あるいは期間内に繰り返し実施される業務が散見します。
データマネジメントユニットでは、レガシーな臨床データマネジメントを見直し ICT技術のもとで効率化を行う仕組みを開発します。
REDCapの普及
データサイエンスセンターの設立にあわせて、和歌山県立医科大学にもREDCapが導入されました。データセンターでは、REDCapの保守・運用に加えて、学内での活用を支援するために、ヘルプデスクの運営を行っています。
データアナリティックユニット Data Analytic Unit
データアナリティックユニットでは、産学官連携研究への協力、医療データリテラシーに関するリスキリング教育、臨床研究支援担当者の交流事業を行っています。
産学官連携研究へのデータサイエンティストとしての貢献
データアナリティックユニットでは、次のようなミッションのもとで産学官連携研究に貢献します:
- 公的データを用いた共同研究・委託研究を通じて、和歌山県あるいは本邦の健康増進に貢献します。
- RWD等のデータ解析を通じて、本邦の医療研究の発展に貢献します。
- デジタルヘルス・AIイノベーションユニットと協力して、医療AIの開発などに貢献します。
学内外の研究者に対する医療データリテラシーのリスキリング教育
近年、様々な学術機関などでデータリテラシー教育が注目されており、医療分野においても例外ではありません。
一方で、医師、看護師、薬剤師を含む医療職の方々に対するデータリテラシーのリスキリングに対する取り組みはそれほど多くありません。
データアナリティックユニットでは、
- 医療統計学
- 臨床研究の方法論
- レギュラトリーサイエンス
に関するスキルを医療データリテラシーと定義したうえで、その教育の場を提供します。
医療データサイエンティストを含めた臨床研究支援担当者の交流事業
臨床研究には、生物統計家(データサイエンティスト)、データマネージャー、CRA、StM、PM、メディカルライターなど様々な専門家が参加しています。また、医療に関する研究は、疫学、臨床薬理学などの様々な領域が関連しています。
一方で、各業種・学術領域間の交流の場はそれほど多くありません。データサイエンスセンターでは、業種・分野横断型の交流の場として、新日本科学PPDとともに、「かごしまデータ科学シンポジウム」を運営しています。
デジタルヘルス・AIイノベーションユニット Digital Health・AI Innovation Unit
デジタルヘルス・AIイノベーションユニットでは、最新のICT/IoT技術を応用して、EDCあるいはウェアラブル端末に基づくデータ収集システムの構築を行っています。
また、データアナリティックユニットと共同で、医療AIの構築などを行っています。
電子カルテ情報等の臨床情報の利活用に関する研究
電子カルテ情報を臨床研究に活用するためのプラットフォームの構築を実施します。
現在は、電子カルテ情報をSS-MIX2 AgentのフォーマットのもとでEDCに取り組むシステム構築を行っています。
AI・スマートデバイス等を利用した次世代医療技術の研究・開発
医療データを用いた医療AIの構築を和歌山大学 システム工学部、データアナリティックユニットと共同で行っています。
また、スマートデバイス等のIoT技術を応用したデータ収集および解析システム、あるいは、VR/ARなどの技術を応用した次世代医療デバイスの開発を行っています。
ICT/IoTの医療への応用に関する異分野融合研究の促進
ICT/IoT技術を有する工学部あるいは情報系学部と医療系大学である本学とを橋渡しすることで、最新のICT/IoTを医療に応用するための研究を促進します。
現在は、和歌山大学 システム工学部と定期的な交流会を開催することで学術交流を行っています。
用語集
インターネットを用いて電子的に臨床データを収集するシステム。
事前に作成したデータチェックリストに基づき、問題となるデータ(誤記・重複・欠測等)を確認し、研究者への問い合わせを行い、目的とする品質基準を満たすデータに精度を上げること。
データにエラー等が存在する場合に、疑義事項の問い合わせ(クエリ)を送信する行為。
EDCで収集されたデータを用いて、試験の進捗状況(症例報告書の入力状況)、有害事象等の発生状況の整理等を通じて、研究の品質管理を行う行為。
診療記録(電子カルテ)、処方箋、ウェアラブルデバイス、疾患レジストリ(特定の疾患、治療経過などの診療データ登録システム)で得られた医療ビッグデータ。
AI、IoTなどのデジタル技術を活用して業務フローの改善を行い、レガシーシステム(旧式の技術で構築された、保守が困難で拡張や互換性に乏しい状態のシステム)からの脱却を行うこと。
手首や腕、頭などに装着するコンピュータデバイスである。例えば、スマートウォッチやスマートグラスなどが代表的なウェアラブルデバイスである。ウェアラブルデバイスでは、心拍、脈拍などがデータとして収集できるため、近年、ヘルスケアへの応用研究が進んでいる。
Clinical Data Management (臨床データマネジメント)の略称。
CDISC (Clinical Data Interchange Standards Consortium)とは、医療データの相互利用を可能とする、国際的でプラットフォームに依存しない標準化データモデルを開発・支援することで、医学系研究やヘルスケア研究を改善するために設立された国際・学術的なNPO団体である。
SS-MIX2(Standardized Structured Medical Information eXchange version 2)とは、医療情報交換のための標準規格である。SS-MIX2 Agentとは、SS-MIX2のフォーマットで収集されたデータから必要な項目を自動的に収集するシステムである。
DM(Data Manager)とは、臨床試験や臨床研究で収集されたデータを管理し、その品質と信頼性を保証する専門職。
CRA(Clinical Research Associate)とは、統括管理者(治験の場合には治験依頼者)から任命され、臨床試験・治験が計画書通りに実施されていることをモニター(監視)する専門職であり、臨床試験・治験の品質を管理することを責務としている。
StM (Study Manager)とは、臨床試験の運営に関して、統括管理者と協力して、研究事務局業務を含む当該臨床研究のプロジェクトをマネジメントする専門職。
PM(Project Manager)とは、医薬品開発の目標達成のため、タイムライン、予算、品質を管理し、関係者間の調整とリスク管理を行う専門職。
医薬品や医療機器など、医療・薬学に関する専門的な文書や資料を作成する専門職である。主な業務内容は、医薬品の承認申請に必要な書類作成、研究計画書を含む臨床試験関連文書の作成などである。